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vol.03 ダーマを信じる=自分を信じる

2015/06/01

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梅雨の季節に入ろうとしています。日常の中で長雨は嫌われますが、水によって生命が育まれます。本山境内でも、紫陽花が大きな葉を広げて雨を待っています。自然美を感じるその姿に、改めて自分も恩恵を受けて生きていることを考えさせられました。雨、風、太陽……私たちは縁起の法によって生かされています。雨の一粒にも感謝を感じる清い心を持ちたいものです。

金剛禅の教義「ダーマ信仰」、ダーマとは宇宙の根本実相であり、大生命力であり、大光明であり、大霊力であり、大宇宙を貫く真理です。相対する中から調和によって生まれる数々の現象、科学が発達しても解明できない力によってこの世界が成り立っています。土に種を植えて水をやれば芽がでてくるといった、目に見えないけれども感じることができる“働き”、「ダーマを信じるというのは、その存在を信じればいい」と開祖はおっしゃっていました。

その存在を信じるということは、私たち一人ひとりが自分には可能性が無限にあると信じることです。そして、信じて努力することが大切です。金剛禅の教典は「己こそ己の寄るべ、己を措きて誰に寄るべぞ、良く整えし己こそ、まこと得がたき寄るべなり」から始まっています。まさに自己確立を目指す教えなのです。

自己の幸せを自らの生活の中で作り出す努力なしに、幸せを求めることが苦しみの始まりであり、人は生まれ老いてゆき、病もあれば苦しみもある、これが真理です。金剛禅では、宗門の行としての少林寺拳法を通じて、身心を共に磨き、人格の成長を図り、安らかな生活と平和で豊かな社会づくりを展開しています。

さて、5、6月は例年、道院長研修会が行われ、全国各地から道院長が本山に集まり自己研鑽に励みます。道院長は無財の七施の実践者で金剛禅布教者です。日頃、各地で金剛禅運動に邁進している道院長にとって、本山が充電の場となるように務めたいと、代表として心に誓う次第です。
(vol.3 2015/6/1)