vol.16 脚下照顧

2016/07/01

osawa_p1

合 掌 
 7月に入りました。まだ梅雨の名残もある中で暑さが日ごとに増し、体調を崩しやすい季節です。皆様がご健勝にすごされますよう願っております。
 さて、「脚下照顧」という言葉があります。「足元を見なさい」という意味ですが、金剛禅では「自分自身のことをよく顧(かえり)みて、正しく行動しましょう」と解釈して使います。履物を揃えるといった躾や礼儀にとどまらず、色々な反省を通じて自ら正しい行いをすることまで、その概念は広い範囲におよびます。
 今の季節で例えますと、朝出かける時は晴れていたのに、帰る時は大雨が降っていることがよくあります。靴の中が濡れてしまったり、交通機関が遅れたり、予期せぬことがおきてしまいます。しかし一日中晴れていると思ってしまった自分の判断を反省することができたなら、次回からは困ることも少なくなるでしょう。
 自然は、私たち人間の力では制することのできない、大いなる力で営まれています。自分に都合よく祈っても願っても、思い通りにはなりません。釈尊も「自然に対しては抗ってはいけない」という意味の教えを遺されております。自然の大いなる力、宇宙の力が、私たち一人一人を幸せにする力をも持っていると信じて、正しい考えを持ち行動するしかありません。
 金剛禅では正しい考えに気付き、行動ができるよう修行します。そのような仲間が集まり共に幸せになり、ゆくゆくは平和で豊かな社会が実現することこそが私たちの願いであります。
 是非香川県の本山や、全国にある金剛禅総本山少林寺の道院に足を運んでみてください。脚下照顧の意味について一緒に考え、そして自分自身を顧みてみませんか。
合掌再拝