vol.18 心行一致

2016/09/01

osawa_p1

合掌
 夜になると虫の鳴き声が境内に響く季節になりました。
 先月は、日本列島を何度も北上した台風が、東日本、とりわけ北海道に多くの爪痕を残しました。被害にあわれたみなさまには心よりお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
 さて、9月1日は防災の日(関東大震災発生日)として制定されています。
 この季節は例年台風が日本に接近、上陸するようになり、台風による被害が全国で少なくありません。そのために全国各地で防災意識の向上を目的に、震災や火災、土砂災害を想定した防火防災訓練や啓発活動が行われています。
 ところで、「備えあれば憂いなし」とはよく言われますが、「備え」は一言では言い尽くせません。「何に対しての備えか?」ということを明確に分類し、それぞれに対して想定をしなければなりません。
 例えば「台風」の備えであれば、自宅生活での備え、通勤通学に対しての備え、学校や職場での備え…など、それぞれの危機的状況を想定することで、具体的備えも明らかになってゆきます。
 このように「災い」に対しての備えを日常から整えておく事で、「憂い」も減るのではないでしょうか。そして更に、日頃からそれぞれの危機に対する訓練も行う事で、いざというときにきっと役立つはずです。
 ところが、備えに関して思っているだけ、また訓練に際しても目的意識が低ければ、その効果も期待できません。
 各状況に対して正しい知識や考えを持ち、意識して行動することが求められます。つまりは、心と行いはすべて一致していなければなりませn。いわば「心行一致」です。
 この心と行動の基は何かといえば、「命に対する向き合い方」と言えるでしょう。
 先祖や親から受け継がれた命の尊さ、自分自身への誠実さ、生かされている自覚、他人に対する思いやりや愛する心、同時に自分が善を実践する勇気を持ち、自分自身を見つめる力を持つことです。
 「備え」は人の心と行動にあります。いざというときに我が身を守り、他者を救えるという準備、まさに「備え」こそ、安心につながります。天災に対する備えは、人生に対する備えにも通ずるということです。
 私たち少林寺拳法の「行法」は心行一致を日常生活に活かす修行です。みなさまも一度、金剛禅総本山少林寺の道院にお越しいただき、少林寺拳法の見学や体験してみてはいかがでしょうか。
合掌再拝