vol.19 自分らしく精一杯いきる

2016/10/01

osawa_p1

合 掌
 彼岸を過ぎ、ここ多度津でも稲穂が垂れ、秋の気配が訪れてまいりました。皆様の周りではどの様な秋が訪れているでしょうか。
 食欲の秋、新米や秋の味覚が食卓にのぼりはじめます。家族で「おいしいね」と言い合えるひとときや笑顔を与えてくれる自然の恵みには、感謝せずにいられません。
 一粒のお米も長い時間をかけて、土や水から養分を吸収し、太陽の恵みを浴び、生産者の思いを受けて成長していきます。ときに台風や水不足などの困難もありますが、それを乗り越え、いろいろな関わりの中で黄金色の一粒ができるのです。
 あらためてお米一粒の「生」を考えてみますと、私たち人間の「生」と重なるところが多いことに気づきます。
 私たちの成長には、食べものや環境、人間関係などの影響が作用しています。良い関わりであれば自然と良い方向に導かれますし、悪い関わりであれば少なからず苦しむことになります。ぜひ良い関わりは糧にし、悪い関わりは乗り越え、より豊かな人生にしてゆきたいものです。
 達磨大師を祖師とする禅の教えに「無心」という言葉があります。この言葉は、一輪の花は一生懸命成長し、誰かに見られていなくてもきれいな花を咲かせるように、自分が自分らしく精一杯生きるという意味です。
 私たちは、自然や宇宙の大いなる営みの中で生きています。自分らしく精一杯生きていれば、その大いなる営みの働きで、良い出会いに恵まれ、良い方向にすすんでいくことでしょう。
 10月5日は達磨大師の命日です。今から目の前に有る仕事や勉強に一生懸命取り組み、感謝や慈しみの気持ちを大切に、精一杯自分らしく生きてみませんか。
 なお、本山では10月2日(日)に達磨祭を開催し、達磨祭法要を執り行います。また全国各地の道院でもそれぞれの達磨祭が営まれます。ぜひ本山、また各道院へ足をお運びいただければと存じます。
合掌再拝