vol.41 「一日も早い復興を」

2018/08/01

osawa_p1

合 掌
 この度の西日本を中心とした豪雨により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 また、先日は台風12号の影響も有り被災各地に更なる被害が加わりました。重ねてお見舞いを申し上げます。
 さて、自然の力に対し人間は歴史的にも様々な努力を払ってきましたが、想定を超える自然の猛威に対する工夫は、これから生きる私たちにとっても大きな課題であることは間違いありません。
 災害時に「命を守る行動をして下さい。」と何度も何度もアナウンスされますが、適切な行動がとれないこともあります。しかし人的被害が少なかった地域では「近所同士の声掛け」や「日頃の訓練」が命を救ったと言います。自然災害はいつ発生するか分かりません。私たちは日頃から声掛けや、避難訓練を繰り返し、命を守る心の備えと、行動するための備えの両面を備えてゆかなければなりません。
 少林寺拳法グループとして西日本豪雨支援対策を行うため、広島県の被災地に伺いました。呉市の道院長が地区長を務めるある地区では、緊急対策室を立ち上げ速やかな支援活動と復旧活動を地域の皆さんが協力して行えていると聞きました。安芸区では激流の河川に流される人を、ゴムホースを体に巻いて救助した道院長がいました。無事であったことは何よりです。両道院長の危機管理意識の高さと、いざという時の冷静な判断、そして行動力には頭が下がります。普段の研鑽に裏付けられた自信に満ちた笑顔、「少林寺拳法の指導者はいつも行動できるように鍛えているから」という笑顔に流れる汗が輝いていました。
 私たちは、何かあった時に瞬時に判断し行動する教えを基に修行しています。単なる肉体練磨だけを目指す団体ではありません。少林寺拳法の修行によってダーマの分霊であることを自覚し、慈悲心と勇気と正義感を養い、生きる人のために実践行動する修行であります。金剛禅運動の実践とは何か、何のために行動するのか、この行動は正しいのかと常日頃から自問自答を繰り返し研鑽し続けます。
 災害に限らず、トラブルやピンチに遭遇することは必ずあります。その時とっさの判断が窮地を救います。判断が遅れても、判断を誤っても被害が大きくなります。私たちは普段の修練において、そのような状況になってもリーダーとして率先して行動できるよう修行しているのです。一つ一つの修練や法要、行事の中にリーダーとしての資質を磨くきっかけや気付きがあり、開祖の志が宿っているのです。
 開祖の目指した「社会に役立つ人づくり」を通じて、人とひととが協力し合い平和で豊かな社会が実現してこそ、仕合わせが得られるのだと思います。
 被災地の安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
合掌再拝