Vol.77 平和への思いを新たに

2021/08/01

osawa_p1

合 掌
 8月になりました。コロナ禍にありながらもオリンピックが開催され、世間では選手たちの活躍に注目が集まっていることと思います。オリンピックが平和の祭典であるように、私たち日本人にとって8月は平和への思いを新たにする月でもあります。日本は終戦をむかえて以降80年近く経過し、平和な社会で生活できています。しかし、世界を見渡せば紛争やテロ、人為的なもの以外にも飢餓や自然災害により苦しんでいる人もいます。一見、平和に見える世の中も、もしかするといつ平穏が脅かされるかわからない、ぎりぎりのところにいるのかもしれません。
 開祖は厳しい戦中の時代を生き抜かれました。奪い合うばかりで得るもののない生存競争の真っただ中にいた体験から、「力の伴わざる正義は無力なり、正義の伴わざる力は暴力なり」、また門信徒の行動の在り方である「力愛不二」という言葉を残されています。当時の開祖にとって、「力」や「愛」は、私たちが考える以上に、重みのある言葉だったのでしょう。力だけがあっても、逆に愛だけがあっても役には立たないということを痛切に感じていたのだと思います。そして、二度とこのような悲惨な思いをしたくないという強い思いから、少林寺拳法を創始し、「人づくり」に情熱を燃やされました。
 私たちの修行は、易筋行が主たる行ですが、技法を身に付けることが終わりではありません。修行のプロセスで学ぶ拝みあい援け合う関係、人間関係の豊かさ、それらも含めて実社会の中で生かしていくことが必要です。平和で豊かな社会をつくるために、一人一人が開祖の原点を確認し、日々の修行で学んだことを、身近なところから実践していきましょう。
 しばらくは厳しい暑さが続くかと思います。熱中症には十分に気を付けて、その日の気温や湿度、ご自身の体調に合わせて、活動するときは精力的に活動し、休む時には身心共にしっかりと休むなど、体調をうまく管理しながら、有意義にお過ごしください。
合掌再拝