vol.4 走り続ける力

2020/07/01

去る5月25日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けての緊急事態宣言終了、その後、外出自粛の段階的緩和の目安が4段階のステップで提示され、6月19日以降は全国を対象に都道府県をまたぐ移動の自粛が解除されました。

しかしながら、ここ数日、東京都では新規感染者が50人を超える日が続いており、もしかしたら一日あたり100人の壁を再度超えてしまいそうな予感がして、私は不安を隠せません。8月1日をめどに通常の生活が戻ってくるなどとは、誰もが想像できないのではないでしょうか。

 

そうは言っても、時間は無情に過ぎていくものであり、いかに先の見えない苦しい状況であっても、生きていく歩みは止められません。それどころか、この災禍によって人々の生活が変わり、まだ先にあった未来が“今”へと引き寄せられた感すらあります。ぐっと時間軸が縮んだとするならば、相対的に私たちは駆け足のようなスピードで歩んでいかねばならないのかもしれません。

 

 そのような中にあって、私たちの歩みの原動力とは何だろうか、ということを考えてみたいと思います。

 

 時代や時間軸を見据えた歩みというのはスケールの大きな話ですが、分解すれば、それらも一日一日の一歩の積み重ねにほかなりません。皆さんは、日々の営みの中に今日の一歩を踏み出す原動力を感じながら過ごせているでしょうか。

 何も難しいことではありません。日々の生活の中で行われることに、しっかりと心を込めること。それによって、周りの人たちが喜んでくれて、「ありがとう」という言葉が返ってくること。このキャッチボールが心に元気をもたらし、今日の一歩を踏み出す原動力となるということです。

 マイペースでいいので、このキャッチボールを上手く続けることができれば、人の精神力はそんなに簡単に尽きることはないと私は思っています。

 

 私たちの言う「自他共楽」は、ただ人や何かに奉仕することだけを説いているのではありません。そのことによって“共に楽しむ”状態を目指しています。日々の営みは誰かの喜びであり、そのことが自らの喜びになる…。ささやかでも、このキャッチボールを繰り返しながら、少しずつ力を溜め、確実な一歩を刻んでいきましょう。

 

 困難な時代を駆け抜ける歩みの一歩は、今日の一歩なのです。引き続き、目の前にある生活を大切にしていきましょう。